柳生正を知る編集部オススメの一冊

- 経営者になるためのノート
- 柳井正が語る仕事に必要な4つの力とは? ユニクロ幹部社員が使う門外不出のノート。 欄外に気づきを書き込めば、自分だけの一冊に。 「自分で完成させていくノート」 このノートのコンセプトです。 このノートは、これから経営者になる人のために、ぜひ知っておいてほしいことを書き記したものです。 しかし、完成させていくのは、読者である、あなたです。 ビジネスをする人にとっての勉強というのは、勉強したことを実践してはじめて意味があります。単に知識量を…
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はじめに
ファーストリテイリングの創業者である柳井正氏をご紹介します。
現在日本の長者番付でトップであり、まさに日本トップの実業家の一人です。
今回は柳井氏の生い立ちや経歴、資産について見ていきます。
柳井正氏の経歴や生い立ち
出生から小郡商事社長就任まで
柳井氏は1946年に山口県で生まれました。柳井氏の父、等氏は山口県で小郡商事を立ち上げた人物でした。
柳井氏の学生時代は決して褒められたものではなく、ご自身も無気力学生だったと仰っています。授業には出ず、パチンコ、麻雀をして過ごし、就職活動もしなかったそうです。
その後、父親の紹介でジャスコ(現イオンリテール)に入社するも1年経たずで退職し、少しぶらぶらした後、実家に戻ったそうです。
実家に戻ってからは父親の等氏から小郡商事を引継ぎ、経営者としての一歩を踏み出すこととなります。
ユニクロの展開
1984年に「ユニーク・クロージング・ウエアハウス(Unique Clothing Warehouse、略称ユニ・クロ)」の第一号店を広島県広島市に出店します。
当時から柳井氏は日常で着れるカジュアルな服装に着目をしておりました。紳士服のように接客が必要ではなく、モノが良ければ売れる、という点が自身の性とも合ったとのことです。
当初は現在と異なり、有名ブランドを安く売る形態であったため、「ユニクロで買うことは恥ずかしい」と思われており、商品袋を入れ替えられるなど、ブランディングは最悪でした。
今ではなかなか想像が難しいですね。
SAP(製造型小売業)への転換
1997年頃からユニクロはプライベートブランドの比率を高め、自社で生産・販売を行うという現在の形に転換します。
その頃から初期のヒット商品となったフリースなども登場してきます。
積極的な海外進出
日本で成功をした後は積極的に海外への進出をしていきます。
イギリス、中国、アメリカなど現在では売り上げの45%が海外という、グローバル企業となっています。
はじめは山口県の一衣料店でしたが、現在では全世界に2000店舗以上もある超巨大企業となりました。
「世界同一賃金」構想など、真のグローバル企業へ向けて邁進していくようです。
柳井正氏の逸話
ソフトバンク孫正義氏との関係
柳井氏とソフトバンクの孫氏の関係性はよく知られており、柳井氏も「ずっとライバルで同士」と公言をしています。
ビジネス上でもソフトバンクの社外取締役を2001年~2019年の長きに渡って務めてきました。
在籍期間中は貴重な社外からの知見・意見を持つ人材として、孫氏の方針へ反対の意見もかなり出していたようです。
また、同社の社外取締役には柳井氏が孫氏と並んで尊敬すると話している永守重信氏(日本電産社長)も就任されております。
日本有数の企業とは言え、トップクラスの経営陣が一堂に会する取締役会は非常に豪華ですね。
2019年には本業へ専念、という理由で社外取締役を辞任されています。
孫氏との人的なつながりはまだまだあるはずですので、今後もどこかで交わることがあるかもしれません。
柳井正氏の資産や年収
柳井氏と言えば日本有数のお金持ちであり、その資産には大きな関心が集まっています。
東洋経済社の2020年情報によれば、役員報酬4億円、配当収入105億7700万円と孫正義氏に次ぐ、第二位の金額となります。
2019年では第一位であることからも、日本で5本指に入る収入を得ている実業家といって良いでしょう。
柳井正氏の名言
変革しろ、さもなくば、死だ。
儲けた後の行動は他人がちゃんと見ています。
大金を手に入れた若いベンチャー経営者の中には金銭感覚がズレた人がいます。
30代くらいでプライベートジェットを買ったり、高級車を何台も車庫に置いたり。
仕事をほったらかしにして、ゴルフしたり、世界旅行したり。
世間や取引先がそんな経営者を信用しますか?
社員だってやる気がなくなるでしょう。
銀行なんて実にシビアだから、生活が派手になった経営者には冷たくなる。
全部変えない限り生き残れない。
今の若い人はバブル崩壊後の世界しか知りません。
親の給料がどんどん下がる環境で育てば、安定を求めるようになるのかもしれない。
けれども、それが起業家精神や事業欲、自分で生活して家庭を営むんだという人間として本来あるべき欲を阻害してしまった。
まとめ
柳井氏をご紹介してきました。
日本の長者番付でも孫氏と並んでトップとなっている、まさに日本を代表する実業家の一人ですね。
現在のユニクロ(ファーストリテイリング)に至るまでに、実家の家業やローコスト低ブランディングの時代もあり、大きく変革をされてきている印象があります。
柳井氏の言葉通り、「変化」し続けることで、現在の姿や日本の衣料業界の常識があると認識させられます。
今後もどんな進化や変化をされていくのかとても楽しみですね。
柳生正に関する書籍
一勝九敗 (新潮文庫)
豪胆な父とは対照的に内気な息子・柳井正は、大学卒業後、家業の紳士服店を継いだ。やがて店をカジュアルウエアのトップ企業「ユニクロ」へと急成長させるまでには、数々の失敗の歴史があった。株式上場、急成長、業績低迷の実態に率直に触れつつ、高品質の衣料を低価格で売る秘訣、広告代理店任せにしない宣伝戦略、透明性の高い人事など、独自の経営哲学を惜しみなく公開する。¥605(税込)