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永守重信氏の経歴や生い立ち
永守氏は日本の実業家で日本電産の創業者です。
モーレツ経営者としても知られていて、これまで壮絶な働き方をされてきました。
永守氏の生い立ちや経歴についてご紹介します。
生い立ちから創業まで
永守氏は1944年京都府で生まれます。
父は永守氏が中学生の時になくなっており、母のタミさんは壮絶に働く方だったそうです。
永守氏の実家は貧しい家庭で、永守氏自身も中学を卒業したら働くように言われていました。
しかし、学校での成績が優秀であったため、家族を説得して奨学金で進学をします。
進学先の職業訓練大学校電気科を首席で卒業し、音響機器メーカーティアックへ入社をします。
一貫してモーターの勉強をしていた永守氏はティアックでもモーター設計を経験し、同社子会社である山科精器の取締役を経て、28歳の時に日本電産を創業します。
永守氏は子どもの頃に裕福な友人の家へ遊びに行った時から「社長」への憧れがあり、興味を持っていたそうです。
日本電産社長として
永守氏は日本電産を創業する際に、母親のタミさんから反対を受けています。
その上で、「人の倍働け」「並大抵では成功できない」と最終的には応援をされて、その言葉通り、モーレツに働きます。
永守氏はそのキャリアからもモーター分野で実績を積んできた人物で、思い入れもあります。
そのため、日本電産でもモーターで事業を拡大していくこととなります。
同社の特徴として、積極的なМ&Aの活用があげられます。
次々と有力な企業を買収し、自社の技術を高めていくことでついに1兆円企業まで成長をしました。
同社のМ&Aの特徴として、しっかりと対象の技術力を見極めること、人員削減を行わないことにあります。
そして、最高益を更新すると日本電産〇〇と社名を変更する仕組みとなっています。
日本電産は永守社長のスタンスとリンクし、モーレツに働くことで有名でしたが、2016年に「2020年には残業0を目指す」「モーレツはもううちにはない」とこれまでの正反対のビジョンを打ち出しました。
これは長期就業を否定するのではなく、より生産性をあげて成果を高めることができると判断したためと言われています。
永守氏は実業の他に寄付にも積極的で、京都先端大学へ100億円の私財を投入し、理事長へ就任した上で、今後も10億円規模で寄付を行っていくそうです。
これも次世代の技術者を育成する手段であり、永守氏の情熱がこもった取り組みと言えるでしょう。
永守重信氏の資産や年収
年収については詳細情報がありませんが、資産については2020年の長者番付で日本11位、3960億円となっています。
恐らく年収についても億に近い数字にはなるのではないかと想像されます。
永守重信氏の逸話
365日働く経営者
永守氏は365日1日16時間働く経営者として有名です。
これは永守氏の母からの言葉で「倍働け」「絶対楽してもうけたらあかん」という教えを忠実に守ってのことと言います。
現在では世の潮流として働き方改革やモーレツに働くことが求められていない時代にもなり、永守氏が率いる日本電産もグローバル化が進んでいることから、これまでの16時間労働は緩和しているそうです。
会社全体としては就業環境の改善に力を入れており、女性の部長級登用も増えています。
当の永守氏は働きたくてしょうがないそうですが、少しずつ時間を少なくされているそうです。
ソフトバンク孫正義氏との関係
永守氏は2014年~2017年までソフトバンクの社外取締役を務めており、孫正義氏と盟友とも言える間柄です。
永守氏はこれまで50件以上のM&Aを成功させてきており、孫氏もその手腕をリスペクトしての就任だったと言います。
永守氏の方が孫氏よりも、一回り程度年齢も上で、経営者としては先輩に当たるのですが、経営者として評価しており、特にその明るさを尊敬されています。
一方で、投資家としての孫氏には「天才」と認めつつ、興味はないと言いきっています。
永守氏自体が株式投資で失敗をされていることから投資に対しての考え方が異なっているのかもしれませんね。
2017年に退任をされてしまいましたが、日本を代表する経営者同士、現在でも交流はあるのかもしれません。
永守重信氏の名言
成長の陰には必ずハードワーキングがある。ソフトワーキングで成長している企業はない。
利益を2倍にしようと思ったら、2倍の努力では足りない。2乗倍の4倍の努力が必要。利益を3倍にしようと思ったら、9倍頑張らないと。
一日24時間という時間はすべての人間に平等に与えられている条件。これをどう使うかで、勝負が決まる。
一番ダメなのは、チャレンジしないこと。ダメな経営者も同じで、失敗を恐れてリスクをとりたがらないですよね。
0勝0敗よりも15勝15敗の方がいい
まとめ
永守重信氏についてご紹介しました。
日本電産社の創業者であり、永守氏の価値観や働き方が同社のカラーにもなってきていました。
その根底にあったものが、お母様の言葉であり、それを何十年たっても実行し続けていることに凄みを感じますね。
近年は生産性の観点から就業の価値観に変化があるなど、世の変化に柔軟な対応もできる経営者と言えるでしょう。
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